LSPX-S2とLSPX-S1の比較しての違い

ソニー独自の有機ガラス管を振動させて360度方向に音を出す“グラスサウンドスピーカー”の第2弾モデル・LSPX-S2が3月16日に発売されました。発売当初の予想実売価格は4.5万円程度となっています。

第1弾モデルのLSPX-S1は2016年に発売。現在の実売価格は約6万円。

LSPX-S2が海外で発表されたときはてっきりLSPX-S1の後継機かと思いましたが、後継機ではなく新たに追加される下位機という位置づけ。

しかし、下位とは言っても機能面やスペックではむしろ大幅に強化されていて、単純に予算があればLSPX-S1とはいかないところが悩ましいところです。

そこで、この両機を比較して、どのような用途にどちらが向いているかを見ていきたいと思います。

はじめに共通点から。

まず、ソニーの“グラスサウンドスピーカー”は有機ガラス管を震わせ、LEDライトが光りながら音を出すモノラル型のBluetooth対応アクティブスピーカーであるのが基本です。インテリア性の高いランタンがスピーカーも兼ねるという画期的なコンセプトの製品。一般にこうしたインテリア志向のオーディオは、形はおしゃれでも音まではなかなか手が回らないものですが、そこは天下のソニー。高音質も確保したうえでの“グラスサウンドスピーカー”です。

たとえば、高域は有機ガラス管型ツイーターが、中域はダイナミック型ウーハーが、低域はパッシブラジエーターが再生する形態を取ることでワイドレンジ再生を実現しています。

また、製品の根幹部分である有機ガラス管型ツイーターも、もちろん音が出る仕組みの物珍しさだけではありません。ガラス管の端面を叩くことで、振動版(ガラス管)全体に振動を伝え、音を出す仕組み全体を「アドバンスドバーティカルドライブテクノロジー」として高音質志向の設計がなされているとしています。本体を中心として360度均一に音が広がるように設計されているのも大きな特徴です。

このあたりはあまり詳しくわかりませんが、他社にまねされないための企業秘密が含まれているのでしょう。

ガラスを振動板にして音を出すという独特の仕組みは、たとえばJVCの木製振動板にも似た技術と言えます。木製振動板もありそうなものですが、いまだにJVCのみがモノにしているだけ。それだけ一般的な振動板素材以外をスピーカーに使うのは今もって難しいのでしょう。グラスサウンドスピーカーは存在自体が独創的で価値があると言えるでしょう。木製振動板スピーカーよりもインテリア性にも優れましょうし。

さて、両機の共通内容の続きです。

いずれも本体内に光を放つフィラメント型LEDを装備し、32段階の調光に対応。Bluetoothの対応プロファイルがA2DP、AVRCP、対応コーデックがSBC、AAC、apt-X、LDACをサポート。NFCの利用も可能。また、ステレオミニによるアナログ入力にも対応。なお、専用アプリの使用で、サウンド設定や楽曲再生操作、LEDの明るさ調整などが可能、といったところで、モノラル型とは言え、いわゆるBluetoothスピーカーに求められるオーディオ機能はしっかり装備しています。

次からは両機の違いの大きいところ。

外形寸法は、LSPX-S1の82×303mm(直径×高さ)に対し、LSPX-S2は90×277mm(同)に小型化。ここは大きな違い。しかもデザインもサイズ以上にコンパクトさを感じさせるものに変わっています。

一方、重量は1,100g。なお、S1は902gでしたのでS2のほうが重くなっています。一般にスピーカーは重いほうが音質面では有利なのでこれは悪いことではないのですが、バッテリー内蔵のモバイル対応機であり、携帯性を重視する人にとってはスペック悪化とも受け取れ、意外かもしれません。

バッテリー駆動時間はLSPX-S2が8時間、LSPX-S1が4時間。

LSPX-S2はいわばグラスサウンドスピーカーの心臓部であるバーティカルドライブの制御システムを、保護回路を省略した新システムに一新することで、小型軽量化、省エネ化、高音質化と一気に改良。ウーファー配置とディフューザー形状の最適化などにより、中高域の明瞭さも向上。ノッチ形状の見直しなど、パッシブラジエーターの振幅動作の最適化や、本体重心を下げるなどの設計改良により、低域の明瞭度も高めるなど、全体にわたって高音質化されています。

ではLSPX-S1の立場はどうなるのかと思えば、LSPX-S2のガラス管の径は40mmで、80mmだったLSPX-S1より細くなっているため、音の到達距離はS1のほうが広く、大きな部屋での再生にはLSPX-S1のほうが依然として向いているということのようです。スピーカーの周波数特性は60Hz~40kHzとハイレゾ対応スペックなのは両方同じ。アンプ出力はLSPX-S2が11W、LSPX-S1が13W。

LSPX-S2では新たにWi-Fi接続が可能。また、DLNAスピーカーとして動作可能。DSDやFLAC、ALACなどのハイレゾ楽曲も再生できます。SpotifyのみWi-Fiでストリーミングが可能。

LSPX-S2ではWi-Fi経由であれば、10台までのLSPX-S2を連動可能。Bluetoothの場合は2台までで、ステレオ再生も行なえます。

機能だけ見ればLSPX-S2が魅力的ですが、なるほど、単体のアクティブスピーカーとしてみればLSPX-S1のほうが大音量やスケール感で有利な印象。デジタル音源をなるべく劣化させずに聴きたいならLSPX-S2となりましょうが。

LSPX-S2の内容、機能を備えたLSPX-S1の後継機も望みたいところです。

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