Marantz M-CR612 はM-CR611と比較しての違いは

マランツを代表するというか、オーディオ業界を代表するオールインワンコンポがM-CRシリーズです。

幅20cm台のミニコンサイズにCDプレーヤー内蔵型レシーバーという形態は、CD全盛期からオンキヨーが得意にしていたコンポですが、2010年代以降、PCオーディオやネットワークオーディオが隆盛してからはマランツが存在感を出すようになり、現在ではすっかりこのジャンルの定番的存在になりました。

さて、従来機・M-CR611(2015年発売・現在実売3.8万円程度)に代わる新製品がこの4月下旬に約7万円(すでに実売5万円台前半)で発売されたM-CR612です。本機の内容をM-CR611と比較しての違いも含めながらご紹介します。

M-CR612はCDプレーヤー、ハイレゾ対応のネットワーク/USBストレージ再生機能、アンプなどを一体化したネットワークCDレシーバー。

M-CR611と比較してのおもな違いは、アンプ部に新たにパラレルBTL駆動機能を追加したほか、ネットワーク再生機能が「HEOS」に刷新され、M-CR611ではSpotifyのみの対応だったところ、AWAやAmazon Prime Musicなどにも対応、AirPlay2やAmazon Alexaボイスコントロールにも対応、DSD再生も2.8MHzから5.6MHz(いずれもPCM変換)へ向上。

HDD接続での音楽再生は従来から可能でしたが、新たにNTFSフォーマットもサポート。マランツが得意とするヘッドホンアンプも強化されています。ボリュームカーブは、CR611の60ステップから、CR612では100ステップに増加し、よりきめ細かい音量調整が可能になりました。

新機能として、通常のシングルエンド接続で4chアンプ出力を使ってスピーカー駆動ができる「パラレルBTL」を搭載。従来は4chアンプをフル活用するにはA+B同時接続か、バイワイヤリングスピーカー使用時でした。加えて、通常のシングルワイヤリングスピーカーでも4chアンプをフルに使って駆動できるので、アンプが無駄にならず、しかも音質も向上できます。

また、クラスD構成のアンプ部やクロックについても、12シリーズなど上位モデルの技術を継承しつつブラッシュアップを図っているとのことで、基本的な音質も向上。

アンプ部については、実用最大出力60W+60Wのフルバランス・クラスDパワーアンプを搭載。パワーアンプおよびローパスフィルターにかけては、高品位フィルムコンデンサー、無酸素銅線・マンガン亜鉛コアインダクター、クラスDアンプ電源用の低ESRコンデンサーなど、高音質パーツを引き続き採用。

ヘッドホンアンプ部についても新たにHDAM-SA2型のディスクリート高速電流バッファーアンプを投入。3段階のゲイン切り替え機能も備えます。

デザインは「コンパクトで上質な佇まい」をコンセプトとして、ひとつのインテリアとなり、ライフスタイルに彩りを加えることを目指したとしています。天板は従来から引き続き、「タワシで擦っても傷がつかない」というハードコート・アクリルトップパネルを採用。3色のイルミネーション切り替え+消灯の機能も搭載。このあたりの配慮で、オーディオ好きとは限らない一般ユーザーにも受け入れられやすい魅力があるのでしょう。

ネットオーディオ/USBでの再生対応ファイルは、DSDが5.6MHzまで、PCMは192kHz/24bitまで対応。DSD、WAV、FLAC、Apple Losslessのギャップレス再生にも対応。 無線LANは、IEEE 802.11 a/b/g/nに対応。2.4/5GHzのデュアルバンドWi-Fi。

BluetoothではSBCコーデックでの接続が可能。FM/AMチューナーも搭載。ワイドFMにも対応。192kHz/24bit対応の光デジタル入力も搭載。新機能として、テレビなどのソース機器の入力信号を検知して、自動で電源をオンにして入力を切り替えられるようになりました。

CDプレーヤー機能は、音楽CDおよびデータディスク(MP3/WMA)の再生に対応。その他、アナログRCA入力を1系統、アナログRCA出力(固定・可変切り替え可能)を1系統、サブウーファー出力を1系統搭載。

こうしてみると、実にいいことずくめの改良機のようで、前よりも悪い点などなさそうですが、一つ気になる点が。ネットでも指摘されていますが、なんとタイマー機能が後退しているのだとか。これは単品コンポとしてよりも、生活用品的なミニコンポ的な存在と思っていたシリーズだけに意外です。

また、BluetoothがSBCのみというのも物足りません。ただ、このあたりも入念な市場調査の結果でしょうが。

それでも総じて、オールインワン的なコンポとしての内容の充実、完成度の高さは疑いようもなく、7万円でも安いくらいです。ただ、型落ちになったM-CR611がいま3.8万円程度というのは、それもまたお得。とはいえ、今後はやはりM-CR612に期待でしょう。実売価格もすでに5万円少しですし。

今後の期待としてはDSDのネイティブ対応やSACD対応ですが、SACDはさすがに無理でしょうか。Bluetoothの充実はしたほうがよいのではないでしょうか。

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