marantz NR1200 HDMI入力可能なプリメインアンプ!NR1710と比較しての違いは?

アンプ

HDMI入力を備えたステレオプリメインアンプ「NR1200」

マランツは、HDMI入力を備えたステレオプリメインアンプ「NR1200」を10月中旬に発売します。価格は78,000円(税別)。カラーはシルバーゴールドのみ。

パワーアンプを2ch分のみ積んでいる、いわゆるプリメインアンプタイプでは極めて珍しい、HDMI入出力を備えているのが特徴です。

そのほか、アナログ入力はもちろん、SFDIFデジタル入力、さらには有線LAN/Wi-Fiによるネットワークプレーヤーなども搭載した、最新型ならではの多機能プリメインアンプ。

マランツの単品コンポではおなじみの薄型フォルムによるスタイリッシュな外見もポイントです。本体サイズは約440(幅)×105(高さ)×378(奥行き)mm。質量は7.9kgと、薄型ラックにも収まります。

AVアンプNR1710をベースにステレオプリメインアンプとして特化・その背景

実のところ、まったくの新開発品ではなく、同じ筐体を使用した薄型AVアンプ・NR1710(2019年発売・9万円・税別)からマルチch分のパワーアンプを取り去り、そのほかの内部構造や機能なども再構成した上で、ステレオプリメインアンプに特化させたようなモデルです。

というのも、NR1710は、AVアンプでもトップの売り上げを誇る大人気モデルですが、購入ユーザーのうち、実に4分の1程度の人が、ステレオ用として使っていたことが判明。そのため、このクラスで同じ筐体のステレオプリメインアンプを新発売すれば、需要が見込めると判断して開発したもの。

ただ、プリメインアンプ自体はそれなりにあるのに、あえてNR1710をパワーアンプを無駄にしてまで選んでいる要因として、HDMI入力があるのが背景にあります。

HDMI接続は、映像機器だけでなくゲーム機、PCも含め、非常に幅広く浸透しているデジタル伝送規格。ハイレゾ音声もマルチchからDSDまで伝送できます。ところが、純オーディオ用アンプではなぜか、ほとんど入力対応機がないという状況が続いています。どうしてもビジュアル機器用の規格という扱いのためでしょうか。

実際にはHDMI入力でオーディオアンプを運用したいという需要があるからこそのNR1710の人気なのでした。

それではNR1710の内容の多くが無駄になってしまいます。そこで、ステレオ用に特化させたのがNR1200なわけです。

NR1710から内容や機能を省いた分、ステレオ用としての音質を向上させているのが魅力で、そこに本機の存在価値があるのです。

NR1200とNR1710を比較しての違いを含めたNR1200の内容

NR1200は定格出力75W/ch(8Ω,20Hz〜20kHz)のフルディスクリートパワーアンプを2基搭載。NR1710のchあたり50Wよりもアップしているので、これだけも基本的な音質は高まっています。

また、DAC部にはNR1710と同じ8ch DAC旭化成エレクトロニクス製「AK4458VN」を採用しているものの、NR1200ではこれをL/Rそれぞれで2ch(合計4ch分)を使用するダブルディファレンシャル構成のDA変換回路に。これにより、さらに高SN比で透明感のある空間表現という方向で高音質化しています。

また、音質に影響のある電源や各種パーツもNR1710よりも向上。電源部は、NR1200専用の大型トランスと6,800μFのカスタムブロックコンデンサーを配置。トランスの二次巻線は回路ごとに独立させ、高周波ノイズの回り込みを低減させることで音質向上を図っています。そのほかフィルムコンデンサーなどの部品の向上、パワーアンプの場所が空いた分でのヒートシンク周りの配置の改善など、アナログ的な回路や物量で確実に音質向上させています。

看板機能のHDMI端子は5入力/1出力(ARC対応)。いずれも最新のHDMI規格に準拠し、4K/60p/BT.2020/HDCP 2.3をサポート。HDR10、HLGにも対応。HDMI 2.1の新機能ALLMにも対応と、現時点では十分な内容。

USB入力や光デジタル/同軸デジタル入力も備え、アナログ入力は3系統+MM対応のフォノ入力を1系統装備。プリメインアンプとして不足はありません。

NR1710同様の充実した機能性

また、ハイレゾ再生機能も充実。ネットワーク/USB経由で最大192kHz/24bit PCM、5.6MHz DSDの再生が可能。マランツとデノンの製品に共通するネットワーク連携機能「HEOS」テクノロジーもサポートし、NAS内/USBメモリ/HDD内音源の再生はじめ、「Spotify」「Amazon Music」などのストリーミングサービスや、インターネットラジオの聴取も行えます。Amazonがスタートさせたばかりのハイレゾ対応ストリーミングサービス「Amazon Music HD」に対応しているのも注目ポイント。AirPlay 2にも対応しています。

さらにAmazon Alexa対応スピーカーとの連携にも対応し、音声操作も可能。また、Bluetooth機能は音声入力に加えて、Bluetooth音声出力にも対応。そのほか、AM/FMチューナーも内蔵。

2chプリアウトも搭載するので、外部パワーアンプの追加やアクティブスピーカーへの直結なども可能です。

このあたりの機能性はNR1710とも共通。

HDMI入力はPCM専用で音場補正機能はなし

NR1200がNR1710と異なる点として、マルチch再生ができないのは当然として、HDMI入力がPCM専用というのは思い切った仕様。このため、ドルビーデジタルやDTSなどのサラウンド信号はHD規格も含め、HDMI出力機器側でPCM変換しなければなりません。当然、サラウンドデコーダーもなし。フロントサラウンドもできません。NR1710ではアトモスにも対応したフロントサラウンドができるので、そこも違います。

また、NR1710にあるマイク付き音場補正機能もありません。音質調整機能もNR1710では細かくできますが、本機では3バンドのトーンコントロールのみ。

音質優先で2chに特化し、ハイレゾ再生関係も最新の機能性を纏っているので、内容は十分に充実しています。スピーカーでのステレオ再生だけでなく、プリアウトやヘッドホン出力の音質でもNR1710には差を付けられると思います。

NR1200とNR1710を選び分けるポイント

あえて気になるとすれば、HDMI入力をアピールするなら、サラウンド信号もそのまま入力できて、本機でステレオミックスできるようにして欲しかったかも。また、HDMIでSACDからのDSD信号も受け付けられたらもっとオーディオ機器との親和性が高まったと思います(これはNR1710にもないようですが)。SACDはPCM変換で入力するか、アナログ入力すればいいのでしょうが…。

いずれにしても、NR1200をNR1710と比較して購入しようという方は、両者の機能や内容の違いをよく見極めた上で、自分の使い方によりマッチしたモデルを選ばれることを願います。

基本的にステレオ再生のみ構築予定ならNR1200でよいと思いますが、フロントサラウンドや、細かな音質調整に興味のある人にはNR1710をおすすめすることになろうかと思います。

なお、HDMI入力対応のプリメインアンプとしては、パイオニアのSX-S30もあります。こちらはマイク付きの音場補正機能がついています。フロントサラウンドにはこちらも対応していません。やや古いので「Amazon Music HD」への今後の対応具合が不明です(プリメインアンプ+marantz)。

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